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■梅雨の同人読書週間⑤~CYTOKINE■
2007-07-10-Tue  CATEGORY: 書籍

「故シュルツ氏に…東方より愛をこめて」

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「SLOWLY」蒲焼鰻(CYTOKINE)

「ピーナッツコミック」と聞いてピンとこない人でも「スヌーピー」のキャラやイラストを見たことが無い人はかなり少ないでしょう
亡くなられたチャールズ・M・シュルツ氏が創造した愛すべき箱庭世界は熱狂的なファンをワールドワイドに生み出しました
「CYTOKINE」の蒲焼鰻さんも おそらくその一人なのでしょう キャラは「東方」の登場人物に変わりましたが「ピーナッツ」に対する敬愛の念は本の隅々から感じ取れます

過去に「ピーナッツ」をパロディの下敷きとして用いた同人作品は数多く存在しました しかし少なくとも筆者の編集長が見てきた殆どのパロディ作品は 良くて模写のレベルであり…その他の殆どが原作のトレスをキャラの外観を変えるために一部だけ描き換えるという手抜きもはなはだしいシロモノで 原作への愛も畏敬の念も感じさせない見るに値しない物ばかりでした しかし今年1月の「読書会」で初めて本当に「愛に溢れた」パロディ作品に出会えたのですね
それが「蒲焼鰻(CYTOKINE)」さんの「SHOUSETSU」でした

「SHOUSETSU」を読んだ東方ファンの中には 私達がよく知る漫画の約束事から逸脱したように見える展開や表現…思わせぶりな台詞に困惑した人もいたでしょう
それもそのはず…原作の「ピーナッツ」コミックは独特な表現様式を完成させた「作品群」で1コマで完結している超ショート作品からページ見開き20コマ近い数で読ませるセミショート作品まで多彩な展開がありました

また「ピーナッツ」はキャラクターも最終的には「記号化*(注01)」しており 蒲焼鰻さんが描く東方キャラが同じように「記号化」している様に見えるので「ピーナッツ世界」の雰囲気に違和感無く馴染んでいるのです
(*注01 作者のキャラへの愛情が失われたという意味ではない また記号化によってキャラクターの存在感や活力が損なわれるわけでもない 要は作者がキャラクターを完全に自分の手中に納めたため 第三者が見たときにキャラのイラストやカットが「定型化」して見えることを指す)

この絵柄の印象に関しても「CYTOKINE」の蒲焼鰻さんは御自身のHPで多々発表しているラフ風四コマ漫画からさらに前進して「ピーナッツ」の持つ独特の雰囲気を再現しているのです

新刊の「SLOWLY」は作品毎に東方キャラが「ピーナッツ」の「誰」と連想できるあたりが「ピーナッツ」ファンには堪りません

たとえば「SLOWLY」の4ページの四コマ漫画は筆者にはマーシィとペパミント・パティのやりとりに見えるのです(ルーシー&ライナスともとれる)
一番分りやすい例は「シャンハイ」>ウッドストックの役割配置でしょう

12ページの2人はチャーリーとサリーの日常的な「意思の疎通の失敗」を連想します

20ページの作品は「スヌーピー」が何回没にされても諦めずに「世紀の大傑作」を出版社に送るネタなのは一目瞭然です 嬉しくて筆者も頬が緩みます

コマの中への「ネタの納め方」に関しても 概出のパロディとは名ばかりの作品とは一線を画しています
「ピーナッツ」流の1コマ漫画(通常4コマで展開する起承転結を横長の1コマで表現している)を原作と同じ目線でパロディ化した作品も初めて見ました

例を挙げれば10~11ページの作品が分りやすくなっています
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この作品では画面左から4人が一言ずつ台詞を話していますが これが左から順番に日本風に言う「起承転結」となっているのです 「起・承」の部分が分けにくい感はありますが このコマを四分割して縦に並べても4コマ漫画として成立しているのが分っていただけるでしょうか?

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18~19ページの作品は台詞が1個しか書かれていないので分りにくいと思いますが これも1コマに納まった4コマ作品だと言えます 絵に描ければ説明もしやすいのですが文章で説明すると以下のようになると思います

●1コマ目
>無造作に積まれた本の山の絵
●2コマ目
>魔理沙の顔と周りに積まれた本のUP
●3コマ目
>画面が後方に引いて 魔理沙と本の山と看板「売ります~中古魔法書」
●4コマ目
>「図書館から~」の台詞とキャラで落ち


多少無理のある見方かもしれませんが 「ピーナッツ」ファンの筆者には表紙から裏表紙までが全てこんな調子で見えるのです

個人的に今回の新刊で最も気に入った部分は13ページから16ページの「シャンハイ」が楽しく活躍する部分です あと24・25ページの1コマもとても素敵です 特に後者の場合は「ピーナッツ」を理解していない人が描けば「星が刺さる」ような落ちになりそうなところ「目に重なる」ように描いてあるところが嬉しいではありませんか
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この本「SLOWLY」は表紙を含め36ページと「ボリュームのある」本とは言えませんが

「何度でも読みたくなる&何度読んでも微笑んでしまう」

という昨今にしては極めて貴重な同人誌だと断言します

今度「とらのあな」に行った時には10冊買うよ
鞄の中に常に入れておいてボロボロになるまで読むのだ

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