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■シャッツキステの思い出■
2009-03-14-Sat  CATEGORY: 趣味とか

「3年前の3月15日に…」

秋葉原の裏通りにある雑居ビル5階の小さな扉が開いた
その「屋根裏部屋」と皆が呼んだ小部屋は時と共にささやかな伝説になった

「schatz-kiste」

その場所につけられた名前だ。ドイツ語で「宝箱」を意味する
看板は一つだけ。小さくて目立たない物がビルの階段入り口上に掛けられている
駅前でチラシを配ったりしない。メイド服で外を歩かない
取材にはおおむね応じるが自分から売り込みには行かない…らしい

最初の頃は正に会員制の倶楽部に似た雰囲気だった
店内は静かでメイドが二人と客が数人…時にはメイドより客の方が少ないことすらあった
あの奥まった壁の内側の席に座って紅茶を飲みながら考え事をしたり、本を読んだり、うたた寝した時間は二度と味わえないだろうと思うと残念で仕方ない
「schatz-kiste」は小さいが故に居心地が良かったのだ

だが「schatz-kiste」の魅力は器だけではない
エリスさんの笑顔
レイラさんの優雅な雰囲気
メルさんの「ほにゃほにゃ」した微笑み
ユナさんの紅茶のお代わりを訊ねるタイミングの良さ
ルイさんのバイオリン
残念ながらアリアさんやククイさん、サラさん、ダナさんには会ったことがないが個性的な9人のメイドが3年間、屋根裏部屋を支えた事は特筆すべき出来事だと思う

「閉幕」の事情に関して確かなことは知らないが、賃貸の契約期限になったと考えるのが現実的だろう。それとは別にオーナーとして部屋の宣伝とイベントの企画やオリジナル商品の制作に腕を振るった、有井えりす(エリス)さんが、その経験を生かして新たな理想の場所を実現するためにチャレンジを決意した…といった可能性も考えられる

すでに「第二幕」ためのメイドを20名募集しているので、新たな「理想の場所」はスペースでもずっと大きくなるのは間違いない。その新しい場所が5階にあった「schatz-kiste」と同じように安らぐ場所になって欲しいと願う
なにせ今の秋葉原には「メイド」を売り物にした風俗店しかないから、メイドの存在が情緒的に納得できる「schatz-kiste」は唯一無二の場所だった

だから「schatz-kiste」の扉をくぐったことがない人には「お気の毒」と言おう
素敵な、とても心安らぐ異世界を体験する機会を逃したのだから


「schatz-kiste」に関しては、今になっても心が疼く思い出がある

2年前の6月、緑茶の新茶を出すイベントの日

編集長はそれまでに何回か催されたイベントに足を運べなかったのが悔しくて、この日はなんとしても一番乗りを目論み、11時少し過ぎから階段で待っていた
結果的には開店10分前くらいまで他の客は来なかったので徒労だったわけだが、それは置いといて、一人、薄暗い階段で本を読みながら待っていると足音が聞こえてきた
エリスさんだった

黙っているのも気まずいので「こんにちは」と声を掛けた
だがエリスさんは黙ったまま扉の鍵を開けて入っていった。

ポジティブなリアクションが返ってくることを期待していたわけではないが「12時までもう少し待ってて下さい」といった類の返事が返ってくると思っていたから、なんとなく悲しい気分になった
今日は帰ろうかと思案しているところに別の足音が階段を上がってきた
今度はレイラさんだった

レイラさんは「今日は早いですね!」と笑顔で言ってくれた

編集長も単純なので、この一言で気分を良くして帰るのは止めた
そして目的の一番茶をレイラさんが注いでくれたのはさらに嬉しかった

その後2ヶ月ほど屋根裏部屋に行かなかった

エリスさんの無言の対応を思い出すと気が進まなかったからだ

だがしばらくして気が付いた。あのときの反応は女性が雑居ビルの薄暗い階段で予期せぬ相手に出くわした時の、ごく一般的な反応だった。おそらくあのときエリスさんはビックリして言葉が出なかったのだと思う
考えれば当前だが、屋根裏部屋に入る前の「エリス」さんは、ごく普通の若い女性だ
部屋に入り、制服を身につけて初めて「schatz-kisteのメイド長エリス」になる。だから部屋の外で「メイド長」としての反応を無意識に期待していた自分が間違っていたのだ

月日が流れて昨年の秋、HPに閉幕の知らせが掲載された
屋根裏部屋が開いてから3年目の3月15日
その小さな扉が永遠に閉められることとなった

先日、見納めに部屋に行ってみた
12時数分前に階段を上がっていくと数人が待っていた。自分の後ろにも人が並び、扉が開いたときには席が埋まるだけの人数となった

そうして入った屋根裏部屋は、あの静かな時間を楽しめる空間ではなくなっていた
3年の月日と共に熱心なファンも増えて、閉幕は迫り、学生や若い人が時間を自由に使える季節となれば、瞬く間に席が埋まるのは道理だ
見知らぬ独り客同士が、4人がけのテーブルに座らせれれれば安らぎようがない
もっともしばらく前から週末なんかはこんな状態だったのだろう
平日の昼にしか入ったことがなかったからね…

こうして編集長が体験した最後の「schatz-kiste」は30分で終わった
それでも自分の記憶には、あの素晴らしい時間を過ごした昔日の日々が鮮明に蘇る
この記憶は終生大切にしたい

以前、知り合いに「schatz-kisteってどんな場所?」と訊ねられたことがあった
その時は「綺麗なメイドさんが居て、秘密めいたくつろげる場所~」とかなんとか説明したと思うが、今ならこう答えるしかない

「schatz-kiste」は独立した一つの世界だ
故に他の何かと比べて説明することは出来ない


明日の日曜日、15日には閉幕イベントが開催される予定だ
できれば見に行きたいが無理だろう。おそらく懇意にしていたアキバBLOGさんがレポを書いてくれることでしょうからそれに期待します
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コメント | | 2009-03-22-Sun 22:09 [EDIT]
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